『査定依頼』は慎重に!業者選びは重要です!!

目次

1.『簡易査定』と『訪問査定』の違い!

不動産の売却を検討した際、『幾らの価値があるのか。』『幾らで売却が可能なのか。』所有する不動産の価値を把握することから始まります。

価格査定には、不動産屋さんが概算で査定する『簡易査定』と、不動産屋さんが訪問し、建物や設備、近隣の状況を確認することで査定をする『訪問査定』の2種類があります。

マンションの場合、簡易査定と訪問査定とでは大きな金額の差は出ないと言われていますが、土地や一戸建ての場合は、物件を見ずに査定する簡易査定と、しっかりと状況を確認して査定する訪問査定とでは、金額に大きな差が出ることがあります。

原因として、マンションの場合は、所在地やマンション名により近隣状況や築年数、内装などが把握しやすく、管理組合により建物を維持するための行いが実施されています。しかし、土地や一戸建てに関しては、現地を見てみないと把握出来ないことが多くあります。

例えば、外壁や防水、設備、隣地との関係、近隣状況などです。外壁や防水、設備に関しては所有者のこれまでの手入れ具合により、大きく異なります。

こういった内容から、一戸建てでは簡易査定と訪問査定で金額に差が出る可能性があるため、2つの査定方法の内容を把握することは大切です。

また、単に築年数で建物を評価するのではなく、所有者がお金を出し、大事に手入れをしてきた建物の評価をしっかりと査定に反映させる不動産選びが重要です。

2.不動産会社の『建物の価値はゼロ』は嘘!?

 詳しくは、知って得する『不動産価格』の3つのポイント!! でも書かせて頂きましたが、日本の不動産業者は、国税庁が公表している『耐用年数』を参考に建物の価格を算出している業者が多い状況です。

建物が木造の場合は22年、RC(鉄筋コンクリート構造)の場合は47年の築年数を超えた建物の価値は『0円』と査定されることが多い実態にあります。

築年数が同じ建物でも外壁の塗装や屋上の防水工事、防蟻工事などのメンテナンスをしてきた建物と、全く何もしてこなかった建物の価値は異なります。

売却する不動産の価値を見極め、正しい査定をして頂ける不動産会社と担当者選びは重要です。

3.悪徳不動産業者の3つ思惑!!

3-①. 『両手取引』

不動産会社による仲介には、『片手取引』『両手取引』の2種類があります。

まず、『片手取引』とは、売主・買主にそれぞれの不動産会社がついており、売買が成約した場合は、それぞれの不動産会社に仲介手数料を支払う取引です。


売却不動産;30,000,000円
売主につく業者;A不動産 買主につく業者;B不動産
30,000,000円 × 3% + 60,000円 + 消費税 =  1,036,800円
売主はA業者に 1,036,800円
買主はB業者に 1,036,800円  仲介手数料をお支払いします。
これが『片手取引』です。

一方で『両手取引』とは、売主・買主に同じ不動産会社がついており、売買が成約した場合は、売主も買主も同じ不動産会社に仲介手数料を支払う取引です。


売却不動産;30,000,000円
売主・買主につく業者;A不動産
30,000,000円 × 3% + 60,000円 + 消費税 =  1,036,800円
売主はA業者に 1,036,800円
買主もA業者に 1,036,800円  を仲介手数料としてお支払うします。
A業者は、合計;2,073,600の仲介手数料を受け取ります。

これが『両手取引』です。

上記のことから、不動産会社としては『両手取引』を実現することが理想的です。しかし、この両手取引を実現させるため、最近では『囲い込み』という違法行為をする業者が存在します。

3-②.売れてないのに売れている!?(囲い込み)

不動産会社は売主様から預かった物件を同業者に紹介し合うことになっており、紹介しない場合は宅建業法違反にあたります。

こうした違法行為は業界内で『囲い込み』と言われ、大手不動産会社でも行われていたことから問題になっています。

『この物件は既に買付証明書を頂いています』『契約間近です』など、嘘をついて紹介をしないのに対し、一般のお客様から問い合わせがくると『まだ紹介が可能です』と紹介して頂けることがあります。

売却依頼者に損害が生じれば、不動産仲介会社側の損害賠償義務が生じます。この『囲い込み』の違法行為は、みなさんが住む地域の不動産会社でも行われているかもしれません。

見極めるのは難しいですが、少しでも早く、高く売却するためにも、嘘をつかない不動産会社選びは重要です。

下記に『囲い込み』について解りやすい動画を貼付けさせていただきます。興味がある方はご覧になってみて下さい。

『不動産業者の囲い込みを暴く』
https://www.youtube.com/watch?v=9MqSDe7Sq68

3-③.『値こなし』

不動産の売却を考える多く売主様は、物件の査定を複数の不動産会社に依頼します。

不動産会社の中には、物件を預からせて頂きたいため、実際に売れるであろうと思われる金額よりも高値で査定書を提出する不動産会社も存在します。

実際に提出された金額で売れることはなく、時間をかけて金額を落とす(『値』を『こなす』)ことから、『値こなし』と言われているようです。

売主様は、物件が少しでも高く売れることを望むため、高い金額の査定書を提出した不動産会社に依頼しがちですが、この査定書の根拠をしっかりと確認することが重要です。
根拠がないにも関わらず、高値の査定書を提出する不動産会社には気をつけるべきでしょう。

また、最近はインターネットが普及し、不動産一括査定サービスで価格査定を依頼する方も増えています。

この『不動産一括査定サービス』を利用する売主様から物件を預かりたい不動産会社は、同業者に負けたくないため、この『値こなし』をする業者も少なくありません。

不動産一括査定サービスを利用する方は、サービスのメリット・デメリットを把握し、利用することをお勧めします。

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